・日程 12月10日(火)1930-2100(Zoom)
第3回VOJオンライン講座のゲストは、日本バレーボール協会女子 U16/17/18/19 日本代表チーム監督でU20/21 日本代表チームコーチ三枝 大地(さえぐさ だいち) さんです。今回は「成果を上げる(三枝式)若手選手の指導法について」という内容でご講演頂きました。
東海大学体育学部ご卒業後、プロバレーボールコーチとして青年海外協力隊隊員としてチリやアフリカでバレーボール指導を行い、帰国後は、女子バレーU16~U23 日本代表チームなど、トップチームの指導を歴任され、アンダーカテゴリーチームの力を大きく引き上げました。
ただ、引き上げているのはバレーの試合結果だけの話ではありません。三枝さんとチームスタッフが取り組んでいるのは、いわば全人格的な成長の取組み。
バレーを通じて追い求めるは状況に左右される「結果」ではなく、個人やチームで高めていける「成果」である、という視点から、技術指導だけでなく社会で活躍できる人材育成を目指した全方位的な指導を行っているのです。そのプログラムの一端をご紹介すると「マインドセット/ボディコントロール/コミュニケーション学/歯科講習/チームビルディング」などなど。そこには古来禮法も量子物理学も含まれるという広範さです。
また「技術よりボディコントロール」「美点凝視」「人生で最も大切なものはマインドセットである」といった示唆にとんだ数々の視座からの取り組みで、心技体を最上の状態に変化させ続け、成果も結果も上げているのです。
講演内容のなかで、三枝さんの指導を受けた選手から後輩への、メッセージレターが紹介されましたが、そこには10代の少女の言葉とは思えない、客観的で丁寧な自己認識と世界観が記されていました。代表チーム入りしてからの自身の気づきと変化がつづられ、うわべだけの表現ではない自身の言葉による新しい世界観、後輩にしっかり届く言葉での愛が、力強く述べられていました。
受講者であるVOJメンバーには、現在も指導者である方が多数いるので、この講演を受けて各自深い刺激を受けたようでした。三枝さんの取組みとその発信は、教え子たる代表選手たちはもとより、それに触れたものを大きな変化に巻き込む力がある、そんな風に思わせられるとても貴重な講演でした。三枝さん、この度は誠にありがとうございました。