・日程 1月14日(火)1930-2100(Zoom)

第4回目のVOJオンラインの講師は、岩﨑 由純(いわさき よしずみ)さん。

岩﨑さんは、日本にペップトークを紹介した草分け的存在で、日本ペップトーク普及協会の代表理事です。

このペップトークとは何かと言えば、あの大谷選手の有名なスピーチ「今日だけは、憧れるのをやめましょう」に代表されるような言葉、やる気を引き出す言葉であり、誰かを意図的に勇気づけたり夢中にさせるトークの事です。

アメリカ映画やドキュメンタリーなどを見て(アメリカ人はいざという時になんて気の利いた事を言うんだろう)とお思いになったことのある方もたくさんいらっしゃると思いますが、ああした言葉の数々は、まさに、相手のために意図して発せられた言葉、ペップトークだったのですね。

日本では指導の現場で、それが教育でもスポーツでも、長年のあいだこのペップトークとは真逆の言動が主流となってきました。ネガティブな点を強調し、心をくじき、それに耐えられるものが強い者として残り、ゆくゆくは自分も同じような強権発動型の指導者になっていく。

その風土を覆していく具体的なコミュニケーション手法が、このペップトークです。岩﨑さんの講演自体が、聴いているだけで背中を押されるようなパワーフレーズのオンパレードでした。

いわく「選手がスポーツの技や力を磨くように指導者は言葉の力を磨くのだ!」

「良いプレーがでた時にはナイスプレイ。本気でやったのに失敗した時にはナイストライ」

「言葉は両刃の剣。言葉選びで人生が変わる」

「今の若者を動かすのに必要なのは『命令』ではなく『説明』なのだ」

「セルフペップトークとは自分に対して語りかける肯定的な宣言の言葉。自分の望む方向=目標に向って進んでいく方法」

お話のほんの一部ですが、こんな具合に金言箴言の詰まった講演でした。

講演後の質疑応答で「指導者として失敗してしまった時はどうしたらいいでしょう」と問われた際は「相手にどんなマインドセットが必要か一緒に考えてあげる。些細な変化を見つけて認めてあげる。歓びを認めてあげる。それだけでも相手の細胞が活性化してくる」といった回答をされていたことも大変印象的でした。

軽快なお話しぶりで明るく洒脱なお人柄の岩﨑由純講師。とても有益な講演を誠にありがとうございました。

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